アジアカップは4年に1度アジアの頂点を決めるアジア各国の代表チーム同士の公式戦です。
今やワールドカップの常連となっている日本にとってもアジアカップは簡単な大会ではありません。
アジアカップとはどんな大会?
まずはアジアカップがどのような大会なのかルールを確認しましょう。
そして大会の意義を考えます。
アジアカップの概要
アジアカップは4年に1度行われ、2019年大会はアラブ首長国連合で開催され、1月5日に開幕しました。
まずは出場24国を6つのグループに振られて総当たりのグループリーグを行います。
そして各グループの上位2チームと、各グループ3位の中で成績上位の4国が決勝トーナメントに進出します。
決勝トーナメントは1回勝負の勝ち抜きで、同点の場合は延長戦に突入。そこでも決着がつかない場合はPK戦となります
出場国は事前の予選によって決められていますが、その予選は2018年ワールドカップのアジア予選の成績が反映されていて、最終予選に進出していた日本もアジアカップの出場権を得ていたことになります。
アジアカップの位置付け
最近のアジアカップはワールドカップの半年後に行われるため、ワールドカップ後に毎回監督交代がある日本にとっては転換期に迎える大会となります。
だからといって結果を求めなくて良いかといえば決してそんなことはありません。
2011年大会は新しいチームを作りながら見事に優勝を果たして、その後のチーム作りに大きな自信を与えました。
逆に前回王者として臨んだ2015年大会はまさかのベスト8での敗退となり、その後監督交代などの混乱へと進んでいきます。
アジア最強の名誉と共にその先の未来を賭けた大会が、アジアカップなのです。
過去のアジアカップ日本の活躍はどうだった?
ワールドカップの常連国となった日本にとって、アジアは勝って当たり前と思っていたら大きな間違いです。
確かに日本は大会最多の4回の優勝は果たしていますが、楽な大会は1度もありませんでした。
日本がワールドカップ初出場を果たした以降のアジアカップ優勝を簡単に振り返ります。
アジアカップ2000年大会
1998年にワールドカップ初出場を果たし、自国開催の2002年大会へ向けての強化を図っていた日本にとって、この年のアジアカップは重要なタイトルでした。
9月に行われたシドニーオリンピックに出場したメンバーも多数選ばれたこの大会では中村俊輔選手や高原選手が躍動しました。
エースの中田英寿選手が所属クラブとの兼ね合いで不参加となり苦戦が予想されましたが見事に優勝を掴み取りました。
アジアカップ 2004年大会
中国で開催されたこの大会は政治的な関係もあり、日本にとっては完全アウェイの大会となりました。
それでも前回王者として挑んだ日本はグループリーグを貫禄の1位で通過すると、その勢いで決勝に進出。決勝の相手は地元中国でしたが、3-1で破り大会連覇を果たしました。
この大会のハイライトはPK戦までもつれたヨルダン戦でしょう。
そのPKで日本は2人連続失敗という厳しい出だしとなりますが、ここで当時の主将宮本選手が足場の悪さを理由に逆側のゴールに変更することを審判に主張。
異例の主張は受け入れられて、仕切り直しとなったところで今度は川口選手が神懸かり的なセーブを連発して逆転勝利となりました。
このPK戦は日本サッカーの歴史に残るものとなりました。
アジアカップ2011年大会
この大会から1月開催になったアジアカップはまだ手探りのチーム作りの状況で苦しい優勝となりました。
初戦となったヨルダン戦から大苦戦で、終了間際に吉田選手のゴールでなんとか引きわけに持ち込み、第2戦も後半ギリギリまでもつれた試合をなんとか制しました。
第3戦の大勝によりグループ1位で決勝トーナメントに進出するも、その後エースの香川選手が負傷離脱。
それでも前年のワールドカップを機に代表で不動の地位を築き始めた本田選手や長友選手の活躍も含めて一致団結で4度目の優勝を飾りました。
決勝戦で李選手が放ったボレーシュートは、延長戦で生まれた決勝ゴールということもあり、印象の強いものとなりました。
このように、優勝した時も紙一重の試合をくぐり抜けてきていますし、前回大会はまさかのベスト8敗退となっています。
今回は気候も違う中東での開催となりますので、まったく油断をすることはできません。
アジアカップ2019年
2019年大会は日本代表にとって大きな転換期となる大会でした。
2010年以降の日本代表を支えてきた本田選手、香川選手、岡崎選手の通称「ビック3」は出場しませんし、長くキャプテンを務めてきた長谷部選手もいませんでした。
経験の浅い選手たちがいつも通りの実力を発揮できるのか、吉田選手や長友選手らの経験豊富な選手がどこまでチームをまとめることができるのかなど注目されました。
結果は目指していた優勝には及ばず、2位という結果に。
しかし、チームとしては前進をしたのではないでしょうか?
まとめ:アジアカップは譲れない大会
大会最多優勝を誇る日本にとって、アジアカップは絶対に奪い返さないといけないタイトルです。
まだチーム作りは始まったばかりで、厳しい道のりにはなるでしょうが、それでもアジア最強の称号は譲るわけにはいきません。
有名選手がいなくなったこともあり、ワールドカップほどの盛り上がりは感じませんが、日本にとっては大切な大会です。