サッカーで審判の動きをよく見ていると、ジェスチャーで色々な動きをしていることに気が付きます。
審判の動きはルールに乗っ取った意味のある動きです。

ここでは試合を応援する時に知っておきたい審判の動きの意味について説明致します。
サッカーの審判の動は大きい。その理由は?
遠くにいてもわかる
サッカーのフィールドは広いので例えば相手のゴール前で起こったファールなどのトラブルは自陣のゴールキーパーには聞こえません。
ジェスチャーで示してもらえればパッと見た時に何が起きたかはすぐに把握出来るというメリットがあります。
言葉が通じなくても動きでわかる
サッカー選手にはいろいろな国の選手がいますので、必ずしも言葉がスムーズに通じるとは限りません。
また、国際試合の場合はあらぬ疑いがかからないように自分の国の試合の担当審判は出来ないように決められています。
そのため万が一言葉が通じなくても問題がないように共通認識としてのジェスチャーが必要になるのです。
聞こえない場合もある
観客の多いプロの試合は歓声が凄いのでホイッスルや声だけでは聞き漏らしてしまうことがあります。
審判のジェスチャーが大きければ審判が何を伝えたがっているか一目でわかるので勘違いや見逃しも減ってスムーズに試合が進行します。
少年サッカーでも緊張して聞き逃してしまうこともありますし、審判の動きは大きい方がありがたいものです。
主審の動きの種類
具体的に審判のジェスチャーの種類を見ていきましょう。

フリーキックの場合
サッカーの試合ではフリーキックの場面がよく見られますが、それだけに審判がフリーキックを示す機会も多いです。
フリーキックには直接と間接の2種類かありますが、それに合わせて審判のジェスチャーも2種類あります。
直接フリーキックの動き
ホイッスルで試合を止め、フリーキックを蹴るチームの攻撃方向に水平に手を挙げます。
間接フリーキックの動き
手を高く挙げながらホイッスルを吹く
PKの場合
ペナルティエリア内で守備側のチームがファールやハンドをした場合はPKとなります。
PKもフリーキックの一種と言えばそうですが審判の動きは違うものになります。
PKの動き
ホイッスルを吹いてペナルティマーク(ゴール前にある丸)を指さす。
アドバンテージがある場合
試合中にファウルなどがあっても必ず試合を止めるとは限りません。
ファウルを受けた側がそのまま試合を続行した方が有利になる場合は審判が流して様子をみることをアドバンテージと呼びます。
ファウルをした側が試合が止まると勘違いしないように審判はアドバンテージの場合もジェスチャーでそれを示します。
腕を前に挙げながらそのまま走る
ゴールが決まった場合
ゴールが決まった時はみんな盛り上がっているので見逃しがちですが、審判はちゃんとゴールを示すジェスチャーをしています。
オフサイドやファールじゃないかなと疑わしい時には審判の動きを見てゴールを確認しましょう。
ゴールの動き:ホイッスルを吹いてセンターサークル(フィールドの真ん中)を指す。混乱している場合は手を回してアピールすることもある。
VARを行う場合
2018年のワールドカップを契機にサッカー界に広がった際どい、プレーをビデオで確認するVARですがこれを実施する時にも審判はジェスチャーで示します。
VARは主審がVARチームと連絡を取りますのでイヤホンで確認後、手で大きく四角を描いてモニターを確認する仕草を見せます。
その後主審はモニターの所に向かいますので試合は一旦止まります。
VARの動き:両手でモニターのような四角を描いてモニターの方へ走る
副審の動きの種類
ジェスチャーで判定を示すのは主審だけの仕事ではありません。
副審は旗も持っていますのでわかりやすいですし、もしかしたら主審よりも動きを見る機会が多いかもしれません。
ゴールキックやコーナーキックの場合
ボールがゴールラインを越えた場合はゴールキックかコーナーキックとなりますが、混戦ではどちらかわからない時もあります。
その場合は副審のジェスチャーで確認を行えば簡単にわかります。
- ゴールキックの動き:外に出た時点で旗を上に挙げてその旗をゴールの方向に向けて指す
- コーナーキックの動き:外に出た時点で旗を上に挙げてその旗をコーナーキックのスポットを指すように下ろす
スローインの場合
フィールドの横の線、タッチラインを割った場合はスローインですがその時も副審のジェスチャーでどちらのチームのボールかがわかります。
スローインの動き:外に出た時点で旗を上に挙げてその旗をボール保有権があるチームの攻撃方向に向ける
オフサイドがあった場合
副審が一番注目を集める瞬間がオフサイドの時のジェスチャーではないでしょうか。
ゴールが決まったと思いきや実はオフサイドでそれを毅然とした態度で示す副審のジェスチャーは時に憎らしく時にカッコイイものです。
あの絵になるジェスチャーもルールに乗っ取ったものとなっています。
・オフサイドの動き:オフサイドがあった瞬間に旗を挙げてその位置を旗で指す
選手交代を知らせる場合
選手交代をベンチが望んだ場合、主審はなかなかそのことに気が付きません。
そこでまずは近くにいる副審に声をかけて主審にアピールしてもらいます。
・選手交代を知らせる動き:旗を横にして両手で持ちながら上に掲げる
まとめ
サッカーの主役は選手たちですが、審判の動きも注目してみるとなかなかおもしろいものです。
ヒートアップしている選手をうまくコントロールするためにも審判の毅然とした態度は重要になりますので、そんな審判の動きにも注目してみてくださいね。
選手やその保護者の立場でも審判の動きを理解しておかないと意思疎通も難しくなるので、クイズ形式で覚えてみるのも楽しいかもしれませんね。