野球などと違い、サッカーは雨でも試合が行われます。
土砂降りの中での試合はプレーする選手も観る側も大変ですが、悪天候だからこそ生まれるドラマもまたサッカーの醍醐味です。
ですが時にプロの試合でも天候によって中止となることもあります。
今回はどんな時に中止になるのか、中止になってしまった試合はどのように扱われるのかについて確認しておきましょう。
試合を観ようとしたら中止になって驚いたという経験を持つ人や、悪天候でも子供を試合に出さないといけないのかと心配する保護者の方の参考になれば幸いです。
サッカーはちょっとの天候不良では中止にならない
サッカーは基本的には中止の少ないスポーツです。
天気の悪い日にテレビを点ければ普通に試合中継がありますし、子供の大会でも雨天決行となります。
サッカーボールが大きいから大丈夫
野球やテニスなどは雨が降るとその強さにもよりますが中止となります。
サッカーはなぜ雨でも試合を中止しないのかと言えば、その理由は単純にボールが大きくて雨でも見えるからです。
野球やテニスのような小さなボールを打ち返す球技はボールが見えづらいと成り立ちませんが、サッカーボールのサイズであれば多少の雨でもその心配はありません。
サッカーは英国発祥のスポーツ
サッカーはイギリスで生まれたスポーツですが、天気の良くない日が多いイギリスでは時に男性は傘をさす習慣が日本に比べて格段に少ないです。
多少の雨でも外に出るのは普通のことで、ましてやスポーツの試合を行わない理由など見当たらないという発想を持っています。
公式試合の中止に明確な決まりはない
サッカーのルールに雨が降れば中止などという項目はありません。
そのため判断基準が示されることもありませんので、基本的には試合は開催される前提で動いています。
プロの公式戦であれば年間のスケジュールというものはかなりビッシリと埋まっていますので延期はすのスケジュールをさらに厳しいものにします。
野球のように連日出来るスポーツでもありませんので簡単に中止にするわけにはいかないという事情もあるのです。
サッカーの試合が天候で中止になる場合
基本的は中止はないサッカーですが、もちろん試合が成立しないレベルや命の危険がある場合は開催してはいられません。
過去の中止例には次のようなものがあります。
台風や雷雨の場合
雨では中止にならないサッカーですが、危険なレベルの雨であればさすがに中止になります。
中止になるケースで多いのが台風です。

台風の場合、試合を行うことが危険ということがありますが雨がやんでいても交通機関のマヒが残るケースがあります。
その際にも観客の安全を考慮した上で中止の決定が下されます。
予めの予測は難しいですが、雷を伴う雨の場合も試合の続行は危険となるので一時中断されます。
そのまま雨が弱まるなら継続されますが、止まる気配がない場合はそこで試合は中止となってしまいます。
豪雪によりピッチが使えない場合
大雪で試合のピッチが使えない場合もほぼ中止となります。
Jリーグのチームですと雪国に本拠地があるチームも多いので、12月やシーズン開幕して間もない2月、3月は雪によって試合が開催されないことがあります。
その際は日程をズラすこともあれば、別の場所で開催されることもあります。

余談ですが、外国のリーグは大半が秋に開幕して翌年の6月くらいに終わる日程となっていますが、日本の場合は外国基準に合わせる議論がなされても必ずこの雪国問題が出てくるのでなかなか進まないという面があります。
1998年に開催された高校サッカー全国大会の決勝戦は大雪の中行われて「雪の決勝」としてファンの間では語り継がれていますが、2013年に同様に大雪が降った際には試合は延期となりました。
1998年は試合直前に雪が強くなったために中止の判断が間に合わなかったという事情がありますが、結果的に極めてレアなケースとなっています。
悪天候によって試合が中止となった場合
実際に悪天候により試合を行うことは不可能となった場合にはどのような対応が取られるのでしょうか。
Jリーグを参考にご説明します。
中止ではなく延期
しきりに「中止」の言葉を使っていますが厳密に言えば試合開始前にその日の試合は行われないことが決まった場合は代替え日に「延期」となります。
延期になれば会場を再度抑えなければなりませんし、ただでもギッシリ組み込まれているプロの試合であれば平日に開催するしかなくなります。
平日開催は観客動員が減りやすく、試合と試合の間隔が短くなるので出来れば避けたいところではあります。
悪天候で安全が第一ではありますが、試合を延期にすることは各方面で大きな影響が出るのです。
中断前から試合再開
試合の途中で急激に天候が変わって試合続行が不可能になることは稀にあります。
ボールが見えないほどの大雨になった場合や落雷で危険と判断された場合は試合は中断となります。
そのまま天候が回復すれば再開されますが、回復が見込めない場合はそこで試合が中断となります。
2009年までのルールでは中断となった試合は無効試合扱いで、また最初からやり直しでしたが、2010年からは協議により中断前の状態から別の日に試合続行が出来るようになりました。
子どものサッカー 天候や雷の時はどうなるの?
小学生や中学生のサッカーでも雨などでも行うのが基本です。
しかし、大会の主催者の判断で豪雨とはいかない雨でも中止や延期をすることがあります。
雨上がりまたは雨天時にグランドを使うことで状態が悪くなる場合には、使用が禁止されている会場や学校もありますので、少雨あるいは雨がやんでいても試合が中止になる場合もあります。
雷鳴や落雷などの予兆があった場合には、試合の主催者や審判により試合が中断され安全な場所に避難をするのが通常です。

まとめ
サッカーで試合が中止になることはそれほど多いケースではありません。
でも、荒天の場合は中止になる場合もあります。
子どものサッカーの場合は安全面を第一に考えるため、中止・延期になることも多いですが判断は試合の主催者となります。
