サッカーは接触が多いスポーツですので試合中にケガをしてしまうことも少なくありません。
負傷者が出たら早急に治療をしなければならなりませんし、試合続行が難しいようであれば交代の必要もあります。
もしも子供がケガをしたらと思うと心配になってしまうでしょうし、審判を担当することになった時にどうしていいのかわからなくなってしまうといけないので、負傷者が出た際の試合の進行にについてご説明しましょう。
サッカーの試合中に負傷者が出てしまったら
運動量が多いサッカーでは試合中に予期せぬケガをしたり、相手との接触でケガをさせてしまうということもないとは言えません。
ですがすぐに試合が止まるは限りませんので、負傷者が出た時の流れを知っておきましょう。
軽い負傷なら試合続行
サッカーは協議の性質上転ぶことが多いので、軽いケガは当たり前にあります。
こうした言い方は厳しいかもですが、いちいち試合を止めていたら試合が全然進まないので軽い負傷であれば試合は続行されます。
ボールが外に出るなどで試合が止まった時に治療などが行われますが、その前に自分で立って試合に戻る選手も多いです。
審判は試合の流れを見ながらここはプレーを続行させるか、1回止めた方が良いかの判断を求められるので、止めてあげたい気持ちがあっても試合のコントロールも大事にしなければなりませんし、応援している方も無暗に騒がないようにしましょう。
重症なら審判判断でストップ
いくらサッカーにケガが付きものとは言っても大きなケガがあった場合は審判の判断で試合はすぐに止められて治療が行われます。
正確にケガの程度が決められているわけではないので審判になった際には判断は素早く行うようにしましょう。
審判が見えないところでケガ人が出てしまうこともあるので、気が付いていないようであれば知らせてあげることも必要になります。
審判が試合を止めた場合はドロップボール(どちらのチームが蹴っても良いように審判がボールを投げる)から再開されます。
フィールドに入れる救護は2人まで
ケガ人が出た場合はその場でケガの程度の確認が行われることもありますが、フィールドに入ることが出来るのは2人までです。
その場で治療をすることは出来ませんのでケガ人は一旦フィールドの外に出されて治療を受けることになり、歩けないような場合は担架が使われることもあります。
治療中も試合は続く
ケガをしてしまった選手は一旦フィールドの外に出て治療を受けることになりますが、選手が治療中でも試合は続きます。
なので選手交代を行わないと治療中は人数が1人減ってしまうということになりますので、試合の流れが変わってしまうこともあります。
少年サッカーなどの8人制であれば選手交代は自由ですが、11人制のサッカーの場合は交代となった選手はもう試合に戻れないので少し治療をすれば治りそうであれば待ちたいところです。
ゴールキーパーの場合はいないと試合にならないので、重傷で交代が必要な場合以外は治るまで試合を止めて待ちます。
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スポーツマンシップを覚える機会に
軽いケガであれば試合の流れが止まるまで続行と説明しましたが、ケガ人に気が付いた他の選手がわざとボールを外に出して試合を止めることはよくあります。
そのまま攻めた方が得になりそうでもちゃんと止めるのはスポーツマンシップを表していますので、そうした行動はみんなで褒めていきたいですね。
試合が再開した際にはボールを持っていなかったチームのスローインとなりますが、すぐに攻撃をしていたチームにボールを返します。
ドロップボールの場合も同様に攻撃をしていた側にボールを返しますが、これはルールで決められているわけではありません。
負傷者の扱い
ケガをしてしまった選手はどういった扱いを受けることになるのでしょうか。
頑張りたい気持ちはわかりますが、ケガを押して出場というわけにはいきませんので適切な処置が必要となります。
治ったら主審の許可をもらって復帰
ケガをしてしまった選手は一旦フィールドの外に出て治療を行いますが、治ったからといって勝手にフィールドに戻ることは出来ず、主審に許可を取ってから戻ることになります。
戻る場所も試合が止まっている時ならどこから入っても良いですが、ボールが動いている最中は決められた所から入らなければなりません。
急に相手のゴール前に入ってきたら大チャンスになってしまいますからね。
続行不可の場合は選手交代
治療をしてもすぐには試合には戻れそうもなければ選手交代をしなければならなくなります。
ですが11人制サッカーの場合は交代できる人数に上限があります。
ではその交代枠を使い切ってからケガ人が出たらどうなるのかというと、答えは「1人少ないまま試合をする」です。
ゴールキーパーがケガをしてしまうこともありますが、その場合でも例外はないので別の選手が即席ゴールキーパーをしなければならない緊急事態に陥ります。
11人制サッカーの場合は万が一に備えて交代枠を残しておくことも頭に入れておかなければならないのです。
血が出ていると試合には出られない
ケガの種類によっては出血を伴うこともありますが、血が出ている選手は試合に出られないルールになっていますのでしっかりと止血してから復帰することになります。
なかなか血を止めるのは大変ですので止血グッズはしっかりと準備しておきたいですね。
プロの試合ですと頭に包帯を巻いて出場する選手を見かけますが、少年サッカーであればそこは指導者や保護者がブレーキをかけてあげた方が良いでしょうね。
もっとも血が付いたユニフォームでも試合に戻ることは不可とされていますので、替えがすぐに用意できる状態になければ試合に復帰することは難しいです。
まとめ
試合中のケガについては保護者の立場からすると大きな心配事ですよね。
ですが心配ではあってもルールで決められている範囲がありますので、そのことは覚えておいた方が良いです。
ケガ人が出た時はスポーツマンシップを学ぶ機会にもなりますので、親子でこうしたシチュエーションについては話をしてみても良いと思います。